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チャイナ・シンドロームのcatmanのレビュー・感想・評価

チャイナ・シンドローム(1979年製作の映画)
4.0
1979年公開の社会派サスペンス。OPで流れるスティーヴン・ビショップの軽快な主題歌?に違和感を覚えるも、その後は本作のシリアスなテーマに相応しく、劇伴を一切排した硬質なタッチが全編を覆う。ここで描かれている問題は現代のそれと何ら変わらず、むしろ原発のみならずインフラ企業の情報隠蔽やデータ改竄、行政との癒着、メディアの偏向報道、内部告発者への圧力など、近年ますます構造が複雑化し社会の分断が進む今だからこそ、単純な反原発ではない核心を付いた映画として普遍的な見応えがあると思う。

『チャイナ・シンドローム』という、何それ?と思わせながら、どこか不穏なムードを醸すタイトルも秀逸。キャストではやはりジャック・レモンの神経質で繊細な演技が際立っている。「電気を点ける時、10パーセントだけ僕を思い出して」という台詞が泣ける。あと孫のために抗議デモに参加していると言う女性を見た原発職員がポツリと呟く「孫に暖房は要らねえのかよ」も重要な台詞のひとつ。こういうセンスは本当に感心する。ラストシーンも見事な切れ味で、無音のエンドロールが残す余韻が何とも言えず味わい深い。いいですね〜。J.フォンダと M.ダグラスの余計なロマンスなんかを挟まないところも凄く良いんだよなあ。無駄のない122分。
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