大学病院がなくなる日 緩慢な医療崩壊が日本をむしばむ
Deep Insight 編集委員 矢野寿彦
5月上旬、都内で開かれた国立大学病院長会議の記者会見。全国に42ある国立大学病院の約6割が計274億円の赤字に直面するなか、各病院のトップから窮状を訴える声が続いた。
「病床(ベッド)の稼働率は9割、それでも1病棟を閉める。これで病院が運営できるかはやってみないとわからない」「耐用年数をゆうに超えた医療機器を使っている。ミスが起きたらおしまいだ」「とにかく経費削減。白衣の配布もやめた」
同会議会...
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