「楢山節考」が予見した老いの不安 「子に迷惑かけたくない」
「楢山節考」が予見した老いの不安「子に迷惑かけたくない」
孤独に死ぬのが怖い。老いて子に迷惑をかけるのが恐ろしい。そんな老いの不安と向き合うエッセイやハウツー本が書店で売れている。戦後のベストセラーを時代ごとに読み解いていくと、高齢者と家族が抱える悩みの移ろいが見て取れる。エッセイストの酒井順子さんが解説する。 ◇ 昨今、高齢者向けのエッセイやハウツー本の刊行は、増加の一途をたどっている。高齢化が進むにつれて膨らみ続ける、高齢者とその予備軍の不安を、そ…